昨年末にされた閣議決定により、中小企業施策のラインナップが揃いました。
補助金は従前からのものをマイナーチェンジして財源を割り当てたものが多いようです。
実際の公募期間や募集要項の発表はまだなされていませんが、入念な準備をすることで、補助金の採択率がアップしますので、今から補助事業の中身を計画することが望ましいです。
今回も引き続き、試作品やサービスの開発、生産工程の改善のための設備投資を支援する、ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金)が公募されます。予算として1020.5億円が割り当てられています。
募集は2月初旬の開始が中小企業庁より予告されています。
一般型は、1件あたり1,000万円上限(補助率2/3)で機械設備の取得費用などを補助します。
また、設備投資を伴わない小規模な額での取組みを補助する小規模型も募集され、こちらは1件あたり500万円上限(補助率2/3)で補助されます。
さらに、大幅な生産性の向上に取り組む場合は、補助上限額が引き上げられ、1件あたり3,000万円上限(補助率2/3)となります。
採択のポイントはずばり「革新性」です。技術やアイディアの面での革新性と、それが実際のビジネスにおいて実現可能であることの両立が求められます。
ものづくり補助金では、経済産業大臣からお墨付きを受けた「認定支援機関」に事業計画の実効性が確認されていることが要件となっています。
お近くの認定支援機関を探せるウェブサイトがありますので、事業計画の策定にあたって早い段階で相談に行きましょう。
こちらも引き続きとなりますが、小規模事業者が商工会・商工会議所と一体となって実施する販路開拓の取組みに対する支援策である、持続化補助金が公募されます。
予算として100.0億円が割り当てられます。
募集は2月中旬以降になると予想されます。
なお、この補助金でいう小規模事業者とは、従業員数20名以下(商業・サービス業は5名以下)の事業者のことです。
1件あたり50万円が上限(補助率2/3)とされ、ものづくり補助金に比べるとサイズは小さめですが、雇用者の増加や買物弱者対策、海外展開に取り組む場合、1件あたりの上限額が100万円に拡大されます。また、補助金の中では比較的採択されやすいと言われています。
いかなる企業でも販路開拓用のチラシ作成などの広報費、商品パッケージ制作等の開発費、集客力を高めるための設備資金等は必要な経費ですから、少しでも収益性を改善するために、利用できる補助金には挑戦した方が得策です。
なお、持続化補助金は、創業後の経過期間等の要件はありません(ただし、今回の内容は未公表)。